緑内障は、人間だけではなく犬や猫もかかりやすい目の病気です。
白内障も多いのですが、適切な手術を受ければ
視力が回復するのに対し、緑内障では失った視野が
回復することは不可能である点がネックです。
可愛いペットの視力を最大限に維持してあげるためにも、
早期発見がもっとも大切といえるでしょう。
■気づいた時には失明寸前ということも
犬や猫は、人間と比べると角膜の面積が広くなっています。
そのため、ちょっとしたキズによっても、
光彩や毛様体などに炎症が起こりやすく、
それが眼圧の上昇につながりやすくなります。
眼圧が上がった時点で早期発見できればいいのですが、
犬や猫に目の疲れや頭痛、吐き気などを訴えろというのもムリな話です。
実際に視野の欠損が始まっても、完全に見えないわけではない限り、
いつも通り元気にしていることも多いでしょう。
人間ですら、一部の視野が欠けても気づかないことがあるのです。
そのためどんどん発見が遅れ、病院につれて行くころには
既に失明に近い状態になっていることも少なくありません。
いったん失われた視野や視力は回復できないのが、
緑内障の特徴ですので、そうなる前に何とか気づいてあげることが大切です。
■定期的な目の検診を
特に気をつけたいのは、犬でいえば
シーズーやマルチーズ、パグなどです。
目が大きく飛び出したような小型犬では
、外傷によってブドウ膜炎などが起こりやすく、
そこから眼圧の上昇につながる「続発性」の緑内障が多いため、
飼っている人は、ぜひ定期的に目の検査を受けさせましょう。
もちろん猫も可能性はあります。
一方、遺伝的に目の排水路に異常がある「原発性」の緑内障の場合は、
目の飛び出した小型犬でなくても、多くの犬種に可能性があります。
猫には、このタイプの緑内障は起きません。
治療は、原発性か続発性かによっても異なります。
原発性の場合は、房水の量を減らすことが第一となります。
有効な点眼薬や飲み薬もありますので、
早期に治療を開始することが大切です。
また房水の産生量を減らすためにレーザー治療をおこなうこともあります。
続発性の場合は、眼圧を下げる治療が中心です。
人間と同じく、点眼薬や点滴を用います。
失明に至る前に早期発見するためにも、
ぜひ定期検査を受けましょう。
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