痔核とは、一般的に「イボ痔」と呼ばれるものです。

過度ないきみや血流の悪さなどから肛門の一部が腫れ、イボ状になったもので、発生部位によって内痔核と外痔核に分かれます。

内痔核の場合、大きくなると肛門の外に脱出する「脱肛」を起こすこともあります。


■内痔核とは?

肛門の出口より2センチほど奥にあるギザギザのラインを「歯状線」といいます。

肛門上皮と直腸粘膜の境界であり、このラインより奥にできたものが内痔核です。

奥のほうにあるため、基本的に痛みは少ないのですが、排便時などに出血がみられやすく、場合によってはしたたり落ちてくるほどの量になることもあります。

最初は小さなイボから始まりますが、放置するとどんどん大きくなり、痔核が肛門の外に出てくる「脱肛」が起こるようになります。

軽度の場合は痔核を指で肛門内に戻すことができますし、塗り薬などでも治療できる可能性がありますが、対処しないままでいるとそのうち戻らなくなり、つねに脱肛した状態になることもあります。

そうなると排便時でなくても激しい痛みを感じ、つねに出血がみられる「嵌頓(かんとん)痔核」という状態につながりますので、出血が止まらない場合は緊急手術がおこなわれます。


■外痔核とは?

一方、歯状線より手前に発生する外痔核は、内痔核ほど問題になることはありません。

肛門付近を触っただけで確認できるほど表面にありますので、治療もしやすいのです。

特に多いのが、急に腫れる「血栓性外痔核」です。

立ちっぱなしや座りっぱなし、便秘や下痢、冷えや飲酒などによって肛門付近の血流が急激に悪くなったことで、血栓となってしまったものです。

お尻が痛むので触ってみたら、しこりがあった、というパターンになります。

これは意外とよくある症状で、ゆっくり休息や入浴の時間をとり、塗り薬や痛み止めを使えば次第に治癒していくことがほとんどです。

それでも良くならない場合は、局所麻酔をして血栓の血を抜くこともあります。

つまり治療が大がかりになるのは圧倒的に内痔核のほうです。

中でも怖いのは、日常的に出血を見ていると大腸がんなどのサインに気づくことが遅れる可能性もあるということです。

一般的に痔核による出血は真っ赤で水っぽい鮮血が多いのに対し、大腸がんやポリープによる場合は黒っぽくべったりした血液が多いですので、いつもと様子が違うことがあれば、すみやかに受診するようにしましょう。


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