あらゆる皮膚疾患に、温泉が良いことはよく知られています。

尋常性乾癬にも一定の効果が認められていますので、ぜひ活用したいものです。

ただし1~2回温泉に浸かっただけでは、ほとんど改善が期待できませんのでできれば湯治施設のある温泉で、1週間以上ゆっくりと過ごすことが望ましいとされています。

近くに温泉のある人は、ぜひ定期的に通うようにしましょう。


■乾癬にいい温泉とは?

温泉にもさまざまな種類がありますが、尋常性乾癬に良いとされる泉質としては、毛細血管を拡張し、血流を良くする「硫黄泉」が挙げられます。

北海道の登別温泉や、群馬の草津温泉がよく知られています。

また皮膚をなめらかにし、清浄にする効果のあるとされる「重曹泉」も人気です。

「ナトリウム炭酸水素塩泉」ともいわれ、群馬の伊香保温泉が代表的です。

その他、皮膚の角質を引き締める「ミョウバン泉」も乾癬に良いとされます。

山形県の蔵王温泉などがミョウバン泉です。

また殺菌効果のある「ナトリウム塩化泉」も乾癬治療において人気です。

北海道の豊富温泉が有名で、全国から湯治客が訪れています。


■入浴による効果とは?

泉質にかかわらず、温泉に浸かることは乾癬の改善につながります。

その理由としては、以下のようなものが挙げられます。
 

・血行が良くなる

乾癬は血流の悪化も一因となっていることがあります。

温泉によって血のめぐりを良くすることで、症状の改善が期待されます。


・自律神経の正常化

自律神経の乱れも、乾癬の原因としてよく指摘されているものです。

38度前後の温泉にゆったり浸かることで、自律神経を正常にもどす効果があります。


■入浴の仕方

乾癬治療を目的として入浴するなら、ぜひ複数回はお湯に浸かりましょう。

1回あたりの入浴時間は約15分にし、小分けに何度も入るのが効果的です。

お湯の温度としては、40度くらいある温泉が多いのですが乾癬治療には38度ほどが理想的といわれています。