ネブライザーとは、液体の薬を霧状にして噴霧できる吸入器です。

主に喘息治療で、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬を気道に届かせるために使用します。

もともとは医療機関で使う大がかりな装置でしたが、今では自宅で使える小型のものや、携帯できるポケットタイプのものもありますので、使い勝手は非常に向上しています。


■ネブライザーとはどんなもの?

喘息治療には、吸入ステロイド薬などの使用が必須です。

薬にはドライパウダーという粉状のものや、ガス式のものもありますが、ネブライザーは液状の薬を使う時に用います。

家庭用のネブライザーが登場したことで、わざわざ病院に通わなくても毎日自分で使用できますので、大変便利です。

携帯できるネブライザーなら、外出先でも手軽に使うことができます。

ネブライザーは、大きく分けるとジェット式と超音波式があり、前者は昔ながらの霧吹きの要領で薬を霧状にするもの、後者は超音波振動によって薬を細かくするものです。

携帯式のものは、ほとんどが超音波式となっています。


■ネブライザーを上手に使うためには?

ネブライザーの使い方は、ステロイド薬や気管支拡張薬をセットして、付属のマウスピースを口に当てて吸入するだけです。

ただしMDIと呼ばれる携帯式のネブライザーでは、慣れないうちは呼吸と噴霧のタイミングを合わせるのが難しいかもしれません。

そこでスペーサーという吸入補助器の活用が推奨されています。

これを使うと、霧状になった薬がいったんスペーサーの中にとどまるため、自分の呼吸に合わせて効率よく吸入することが可能です。

ネブライザーは正確に使って、しっかり薬を気道に届かせなければ確かな効果が期待できません。

人によってはスペーサーを使っても、うまく吸入できていないこともありますので、一度医師や看護師にチェックしてもらえると安心です。

また吸入後は、かならずうがいをするようにしましょう。