緑内障を厳密に定義すると、「視神経の変化と、視野の特徴的な変化があり、眼圧を下げることによって進行を防げる病気」です。

つまり眼圧の上昇が主な原因とされています。

ただし眼圧は正常値であるにもかかわらず、緑内障の症状がある人も多いため、最近では血流の悪さなども一因ではないかと考えられています。


■眼圧の上昇

私たちがものを見ることができるのは、目に入ってきた像が視神経に入り、そこから脳に情報を送っているためです。

脳が受け取った情報を画像として組み立てることによって、私たちは見たものを認識できます。

緑内障では、この視神経に異常が起こり、目に入ってきた情報を正確に脳に伝えられないことによって起こります。

その結果、見える範囲が狭まったり、視野が欠損してしまうのです。

視神経に異常を起こす原因としてもっとも代表的なのが、眼圧の上昇です。

眼圧とは、眼球を保つために必要な圧力のことですが、この圧力が強すぎると、視神経が圧迫されてしまいます。

眼圧は、10~21mmHgが正常値とされています。

これ以上になると「高眼圧」といわれ、視神経がつぶされてしまうのです。

ただし眼圧が正常値にある「正常眼圧緑内障」も日本人には多く、これは正常な眼圧にも耐えられないほど視神経が弱まっているためと考えられています。

どちらにしても、眼圧を下げることで改善が可能です。


■血流の悪さ

眼圧の上昇のみならず、血流が悪いことで視神経が傷むとする説もあります。

実際、眼圧を下げる点眼薬には、血流を良くする作用もあるのです。

加齢とともに全身の血流が悪くなることは、よく知られています。

肩こりや腰痛もそうですし、冷え性も血流の悪さから生じるものです。

同じように目の血流も悪くなることで、緑内障につながるのではないかと考えられています。

血流を良くする治療法としては、近赤外線をあてるものがあります。

もちろん眼圧を下降させる治療は必須ですが、同時に血流も良くしていくことが緑内障では大切とされています。

これらの他にも、アルツハイマー病やパーキンソン病、ピロリ菌感染なども

緑内障の発症に関係があるのではないかといわれています。

ただし、眼圧を下げる以外に確実性のある治療法は今のところないことから、やはり眼圧上昇が第一の原因と位置付けられています。


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